未来を見つめて・・・
42歳で乳がん告知(Stage II-b)。米国シアトル在住のサラリーウーマンが、乳がんと闘う記録。





2010.11.21 術後のまれな症状


手術が終わってから出てきた稀な症状があった。

手術の当日も点滴の上に貼られたクリアなテープでかゆみがあったので、ガーゼと紙テープに変えてもらった。
これはバイオプシーの後に傷口に透明の大きめなバンドエード(?)を張られたときも同じように少しかぶれた事があったので、ナースに言うと透明なタイプのテープにアレルギーなのかもねと言われ、「テープアレルギー」と書かれたブレスレットをつけられた。

でも実際に自分がテープの何に対してアレルギーなのかは分からなかった。

傷口は皮膚の下で縫ってあり、糸は自然に溶けて無くなって皮膚の表面には傷口をとめる細い皮膚接合テープを傷口に対して90度に約5mm間隔で貼ってあった。
腋の下の傷口にはこのテープが3つ、胸には8つほど貼ってあった。
このテープは自然にはがれるまでそのままにしておくようにと言われた。
術後は胸全体に打撲したような痛みがあったので、シャワーを浴びた時もソープを泡立ててそっと表面だけ洗うようにしてごしごし傷口のテープを擦ることも出来ず、テープがなかなか剥がれてくれない。

術後11日で執刀医のフォローアップがあり、傷口を見てもらった時に腋の下のテープの周りがかぶれて赤くなってるのでドクターがその場でテープを剥がしてくれた。
「あらあら、腋の下は汗も出るから、かぶれてきちゃってるわよ。」と言われたけど、傷口の周りの皮膚は全く感覚がなくなっているのでかゆみは全く感じなかった。
そのお陰で自分で掻いたりしなかったので化膿したりすることはなかったけど、かぶれて水泡が出来ていた。
胸のテープの周りを見てみるとやっぱり赤くなっている。
自然に剥がれるまで待ってたらもっと酷くなると思ったので、自分で全部剥がし皮膚に残った糊を石鹸でそっと洗った。
無理やり剥がしたときは傷口のかさぶたが一緒に取れて、やっぱりちょっと痛かった。
剥がしてみるとやっぱり水泡が出来ているところもあり、8つあったテープの痕が傷口に対して90度に小さい長方形にくっきり残っている。
とりあえず化膿しないように軟膏をしばらく塗っていた。

術後約1ヶ月たって今はもう赤く腫れてはいないけど、いまでもいくつテープが貼ってあったのか数えられるくらいまだ痕が残っている。

この痕はいつか消えるのかな・・・?

胸の傷跡は普通なら一本線なのに、私の場合、魚の骨みたいになってる・・・。
腋は夏にノースリーブを着たら絶対に見えちゃうなぁ。これはもうしょうがないのかな。
胸の傷も誰かに見せるわけじゃないから、どうせ乳房があるわけじゃないんだし自分さえ気にしなければいいのかもしれないけど、やっぱりちょっと悲しい。
せっかく執刀医のDr. Chaoが上手に手術をしてくれたのに、傷口に縫い目を残さないためのテープでこんなコトになるなんてすごく残念で仕方ない。

もし再建手術をする事になった時にテープを付けていた所が術後どんな風になっていたかをドクターに見せられるように、念のため傷口の写真を取っておいた。
かなり、エグイ写真・・・はっきり言って見たくない。


もう1つはドレーンを外してから稀な症状が出た。

ドレーンが出ていた穴のちょっと下の肋骨の辺りの痛み。
肋骨の上の皮膚を触ると血管が一本、ドレーンの穴の下からお腹の辺りまで浮き出て腫れている様な感じでちょっと触るだけで痛かった。
ナースに話しても「術後で感覚が麻痺していたのが戻ってきたんだと思うから、少し様子を見ましょう」とかわされてしまった。
ドレーンが取れて1週間経ってもまだ痛みがあり、特に腕を上げるストレッチをしたり腹筋を伸ばしたりすると突っ張る感じで痛む。
あとは朝起きた時や、夜ソファーに座っていて立ち上がった時などに上半身を起こして立ち上がると横っ腹が突っ張るような痛みがあった。

乳がんがこんなに急に腹部に転移することなんてあるのか?なんて急に怖くなってネットで調べてみたりしたけど、胸のすぐ下からベルトの位置くらいまで血管がくっきり分かるくらい膨らんでるので内蔵とは思えないし、万が一転移だとしてもどこの内臓なのかちっとも検討もつかない。
でも術前のCTでは体の他の部分にはがん細胞は見つからなかったのに、こんなにすぐに痛みが出る転移なんてありえないだろうし。

私本人よりRの方が心配しちゃって、さらに義母にまで連絡してしまい、2人からナースに電話しろとかうるさく言われた。(苦笑)
私は痛くて動けないわけじゃないし、なんとなく少しすれば無くなるような気がしていたので、わざわざこの程度でナースに電話するのも申し訳ないような気がしていた。

すると、Rがネットで見つけた情報で、乳房全摘手術後に血栓になることがあるらしいと言ってきた。
まだ5時前だったので会社からすぐにナースに電話した方が良いと言われ、Rを落ち着かせるためにも・・・と思い「血栓になることってあるんですか?」と電話で聞いてみると、ナースも今までそんな症例は聞いたことがないけど、Dr. Chaoに症状を伝えて折り返し電話をくれると言ってくれた。
ナースがDr. Chaoに確認すると、すぐに私が訴えている症状が何なのか分かったと言う。さすがドクターだね。

Mandor Thrombosisという血栓の症状だと言われた。
Dr. Chaoの経験でもこの症状が出るのは全摘手術をした患者の1%以下だと言う。
詳しい情報はココに載ってます。(英語のみ)
私の場合は胸の位置より下の腹部へ向かう血管の周りに痛みがあったけど、鎖骨の上あたりが痛くなる人もいるらしい。
でもこれが原因で脳血栓や心臓発作などになる心配は全くないので、痛みのある部分を温かいタオルなどで温めて化膿止めのibuprofen飲むようにと言われた。

今でも少し痛むこともあるけど、我慢できない痛みではないのでつい薬を飲むのを忘れてしまう。
夜に痛みが出ることが多いので、寝る前にTVを見ながら温かいタオルを局部に当てるとすこし痛みが和らぐ。
きっと温めると血管が膨張するからだと思う。

我慢できないほどの痛みじゃなかったし、特に心配するような症状でもないけど、術後でナーバスになってる時なのでこんな些細なことでも気になってしまった。

念のため、こういう症状もあるって事が分かっただけでちょっと安心できた。
この血栓の症状は本当に稀なケースらしいので殆どの人は経験しないかもしれないけど、万が一誰か同じような痛みを感じてる人がいたら・・・と思ってここに書いておくことにした。


普段なら「筋肉痛?」で済ませていたような痛みでも、癌患者になったって言うだけでわずかな痛みがでも自分も周りの家族もなんだかビクビクしてしまう。
これから抗がん剤を始めるっていうのに、いきなり弱気になっているワタシ。
病気と無縁だった頃の自分に戻りたい・・・。




Profile

ミライ

Author:ミライ
横浜出身
アメリカシアトル在住

■ 2010年8月
42歳で浸潤性乳管がん Stage IIbとの診断を受ける。
タイプ:ER(+) PR(+) HER2(-)

■ 2010年10月
右乳房全摘手術

■ 2010年11月~2011年2月
Chemo Therapy(TC療法)

■ 2011年02月~現在
ホルモン治療中

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