未来を見つめて・・・
42歳で乳がん告知(Stage II-b)。米国シアトル在住のサラリーウーマンが、乳がんと闘う記録。





2011.01.06 すごいぞ、デキサメタゾン!


時間が経つのは早い。

もう前回の投与から3週間経ってしまった。
明日は3回目の投与。
だんだん予想される副作用が分かってくると、病院に行くのがちょっとイヤになる。

なんとも表現しがたいけだるさで、海で油の汚染にまみれた鳥になったような気分とでもいうのかな。
あぁ~、またあのけだるい1週間が来るんだなぁ・・・と思うと憂鬱になってしまう。

でも、やらなきゃいけない事だから。
もう折り返し地点までは来たんだから。
だから、明日は自分にちょっとカツを入れて行ってこよう。


今日は会社でレビューがあった。
ボスから去年後半6ヶ月のパフォーマンスについて話をしたら、結構お褒めの言葉を頂いた。
しっかり年末にボーナスももらったし、病気が分かってからも全面的にサポートしてくれて、本当に感謝をしている。

が、

手術&治療のために休みは取ったけど、ちゃんとBillable Hoursのゴールは達成した。

そして、パフォーマンスをコレだけ褒めちぎっといて、昇給なし・・・ですか?

え???

ここで、とっさに考えた・・・。


いや、術後に休みをもらったり、抗がん剤の投与のために病欠を使ってはいるけど、それは従業員に与えられてる権利であって、アメリカではそういう事情で評価に差別はしちゃいけない法律になっていて、ちゃんと主治医からの診断書も提出したはず。


このまま黙っておとなしく「そうですか・・・」と引き下がってしまったらアカン!


半年前にもう1人のパートナーから抜き打ちの昇給を伝えらた時に、約束していた額の半分しか人事が認めてもらえなくて、差額は年末のレビューの後にあげるから・・・って言いましたよね?
ついでにCOLA(Cost of Living Adjustments)も付けてくれるって言われたはず。
書面には残さなかったけど、キモブレインに犯されつつあるけど、記憶力はまだそこまで衰えてないっすよ。


出世なんてしなくてもいいから普通の生活がしたいってココには書いたけど、一度約束されて目の前にぶら下げられたものを突然なかったようにされちゃうのはやっぱりおかしいでしょ。

ダメもとで当たって砕けろなアメリカ人の中で働いていると、たまに自分がどれだけ今までそんな役回りをしていたのかと思うことがある。
日本だと「出る杭は打たれる」という諺が、アメリカだと「キーキー音を立てるほど油をさしてもらえる」(Squeaky Wheel gets the grease)という諺に変わってしまう。

乳がんと言う病気に直面して、人生いつ何が起こるか分からないと言う事を去年イヤと言うほど味わった。

後で後悔しないためにも、黙ってて我慢して損をするのはもうゴメンだ。

ここはとりあえず、ダメもとでキーキー音を出して見る事にした。


ボスはすかさず、「それはボーナスの話だったと思うけど」と切り替えしてきたけど、
ボーナスから昇給額引いたらちっぽけな額しか残らないんですけど・・・。
そしたら昇給なしだったら、私はこのちっぽけなボーナスしかもらえなかったと言うことですか?
と私も負けずに詰め寄った。


結局、ボスの答えは

I'll get back to you on this.

とりあえず今日の話し合いはおしまい。
でも、このままなかった事にはさせませんよ。

キャンサー・サバイバーには怖いものなし。

今日は次の投与前日だったので朝からステロイド剤を飲んでるから、強気に出られたのもステロイド剤のお陰かな?
すごいぞ、デキサメタゾン!

治療が終わってからもドクターに頼んでデキサメタゾン処方してもらえないかな。(笑)



2011.01.07 3rd TC投与


今朝は朝起きるのがイヤだった。

3回目にもなると、またあの副作用が始まるんだ~と憂鬱な気分になり、一瞬病院をすっぽかしたらどうなるのかな?なんて思いが頭をかすめた。

でも根が真面目な(笑)自分にはそんな勇気もなく、結局予約時間より早めに病院に到着。
血液検査も軽くパスして、ドクターとの診断までスタバのコーヒーとクロワッサンで朝食を取り時間を潰した。

ドクターには今回は湿疹がひどかったことを伝えて、腫れあがった膝と手の写真を携帯にとったんですけど・・・と言うとドクターも「見せて、見せて」と言うのでiPhoneを出して写真を見せた。

本当に便利な世の中になったねぇ~。
口で説明するだけじゃどれだけ腫れていたのかとかやっぱり上手く伝わらないけど、写真を見せたらドクターも一発で「これは痛かったでしょ?」と言ってくれた。

参考のため写真を付けてみました。

hyves1

大変見苦しい太い足でゴメンなさい。膝の裏側も同じように腫れていました。

hyves2

こちらは腫れあがった手の甲


結局また別の眠くならないアレルギー用の薬を処方してもらい、毎日予防のために飲むようにと言われた。
それでもひどくなったらデキサメタゾンを飲むようにとデキサメタゾンも追加で処方してもらった。

あとここ数日、すこし指先と足の指にピリピリと痺れのような感覚がある事を伝えた。
たまにふと感じるだけでしばらくするとなくなるので、今の所は日常生活には支障はない。
とりあえず今は少し様子を見ましょうと言うことで薬はなしになった。
ひどいようだったら薬も出せるらしいけど、ドクターの雰囲気ではあまり出したくないような言い回しだったので他に薬の副作用もあるのかもしれない。
良く分からないケド、ナースが薬の名前を教えてくれたので後で調べてみようかな。


投与センターは今日は混んでいた。
点滴の針を入れる直前に採血した箇所と腕のあちこちに突然湿疹が出てきてたのを見て、ナースも今回は慎重だった。
錠剤の吐き気止めとアレルギー用の薬を飲んでから、点滴でデキソメタゾンを入れ、発疹がおさまるのを確認してから血圧を測り(点滴を入れてる腕で血圧を測ったので一瞬血が逆流してた・汗)人差し指に洗濯ばさみの様な物を付けて酸素の量と心拍数を測って様子を見ながらタキソテールの点滴を落とした。

心拍数を測っているときに一瞬だけ息を止めてみた。(ナースが見てない時にね。)

あっという間に心拍数が下がっていき、「おぉ~。体ってスゴイ」なんてちょっと感心した。(笑)

息を吐くとまた普通の心拍数にすぐに戻った。(当たり前だけど)

結局心配した割にはタキソテールもエンドキサンも無事にすべて終了して1時半ごろには病院を出た。
白血球もまた急上昇(16,000)していたので、ここぞとばかりに回転寿司でランチを食べた。
久しぶりのお寿司は回転寿司でも十分満足だった♪
アジア系スーパーにも寄って、どうも口が甘いものを欲していたのでクリームパンとかチョコ菓子などに目が行ってしまい、なんだかお菓子ばっかり買ってきちゃった。(笑)
懐かしい日本のお菓子のブルボンのホワイトロリータなんてのも見つけて、はい、買った~。

抗がん剤投与直後にスーパーに行くのは良くないかもね~。

とりあえず今は元気です。
だんだん副作用予防のための薬が増えちゃって、なにがなんだか分からなくなりつつあるけど、薬で副作用を軽く出来るならその方がやっぱり楽だし、今は我慢してきちんと薬を飲んでおこう。



2011.01.12 BRCAテスト結果


先週の金曜日の投与以来、自宅療養中。
そして今日、突然病院からTELがあり、BRCA遺伝子検査の結果報告があった。

結果は陰性。
遺伝子異常は見つからなかった。

良かった~。

BRCA遺伝子に異変を持って生まれると乳がん・卵巣がんになるリスクが普通の人の5~10倍にもなる。
BRCA遺伝子は、今現在の医療技術で血液検査することによって癌になる前にその可能性を調べられる数少ないDNAの1つなのだ。
結果を聞くのは怖かったけど、もし生まれ持ってDNA異常があった場合にはそれなりの対策を考えなければいけない。
もう2度と抗がん剤治療なんてやりたくないとは思っているけれど、可能性があるのなら将来卵巣がんや子宮がんの検査を普通の人よりも頻繁に行うとか、癌が発生する前に卵巣&子宮摘出手術をする事も考えられた。


とりあえず、遺伝子異常が見つからなかったと言うことは、健側への再発や卵巣がんや子宮がんのハイリスクを心配する必要はなくなった。
(だからと言って、再発や卵巣がん、子宮がんのリスクが全くないわけではないけど、リスクは一般の人と同じと言うこと。)

もしこの結果がポジティブだったら、私だけでなく姪っ子にも遺伝子異常を渡してしまった可能性もあり、なんだかすごく罪悪感があったので、ホッとした。
家族の中でこんな思いをするのは私だけで十分。
しかもまだまだ青春をエンジョイしている花の高校生の姪っ子に、将来乳がんになるかもしれないなんて伝えるのは残酷過ぎると思っていたので、本当に良かった。


体調の方は、3回目の投与から5日後だけど、まだだるさ&ムカムカが抜けない。
金曜日に投与して、今週は月~水の3日間も会社を休んでしまった。
カラダが重くて一日家にいても何にもする気になれない。

前回までは5日目過ぎれば結構回復してたのにな。

やっぱり薬が蓄積されているのかな。


胃が空っぽだと余計にムカムカするので、何か食べなきゃと食べたい物を口に入れては見るけれどちっとも美味しくない。
不味くはないけど、美味しくない。
食べたら食べたで、やっぱりムカムカ感は抜けない。

ってか、もういい加減、大根のスープ(夫が大なべ一杯に作っちゃった)と味噌汁の雑炊は食べ飽きた・・・。

嘔吐だけじゃなく口内炎や蕁麻疹を予防するための薬も飲んでいるので、薬を飲むたびに胃がムカムカして口の中から薬の味が消えない感じ。
もう副作用のムカムカ感なのかどうかも分かんなくなってきた。

明日は会社どうしよっかなぁ~。



2011.01.20 3歳の乳がんサバイバー


3歳で乳がんサバイバーになったという記事をネットで見つけて驚いた。

http://today.msnbc.msn.com/id/41161182/ns/today-today_health/

要約するとこんな感じ:

カナダのオンタリオに住むアリーシャちゃんは2歳のときに乳がんであることが分かった。
お母さんが左胸にしこりがあるのを見つけて病院に連れて行き検査をした結果、とても稀なケースの小児乳がんであることが分かり、左胸の乳腺と乳首を含む全摘(radical modified mastectomy)をして腋の下のリンパも郭清した。
幸いアリーシャちゃんの癌のタイプは進行も遅いタイプだったらしい。
リンパに転移があったかどうか、また術後にどんな治療を受けたのかは書かれていない。

しこりが大きくなるにつれ細胞組織が引っ張られて胸の痛みがひどくなり、アリーシャちゃんは手術をするまで食事も取れなくなったり眠れない日が続いたと言う。

今は元気になって楽しく保育園に通ってるらしい。
ドクターの話では予後も良いと言っている。

インタビューを受けながら一緒に入院もしたお気に入りの『クマ』という名前のクマのぬいぐるみを見せてる笑顔がとっても無邪気で可愛い。

アリーシャちゃんがもっと大きくなったらいずれは再建手術をすることになる。

アリーシャちゃんのお母さんはこういう稀な小児乳がんがあるということを知ってもらう為に、そしてアリーシャちゃんが入院中に出会った病気と闘っている子供たちのためにインタビューを受けることにしたという。


この記事を読んで、本当にいたたまれない気持ちになった。

これからアリーシャちゃんが成長して思春期を向かえた時に精神的にも身体的にもどんな障害があるのか?
大人の私だって乳房を全摘するのには躊躇したし、今だって自分の姿を鏡で見るとやっぱり悲しくなる。
それを3歳で乳がんの手術を受けて、これから一生「乳がん患者」ということを考えなければいけないなんて・・・人生は本当に不公平だと思う。
リンパ郭清もしているわけだから、リンパ浮腫のリスクもある。
今はまだ4歳のアリーシャちゃんにそんなことを説明しても分からないのかもしれないけど、これからずっと再発やリンパ浮腫の心配をしなければいけないご両親も本当に大変だと思う。

もちろん再建手術をすれば乳房は作れるけれど、前例も少ないアリーシャちゃんのようなケースはいつ再建手術をするのか、どのような方法でするのか・・・思春期で他にも悩み事が沢山ある時にそんなことを考えなければならないアリーシャちゃんと家族の気持ちを思うと、本当にやるせない。
育ち盛りのティーンエイジャーになった時に、急に大人のサイズの乳房を再建するわけにもいかないだろうし、周りから変な目で見られることもあるかもしれない。
学校でプールの時間があったらどうするんだろう?とか、赤の他人の私が考えるのは余計なおせっかいなんだけど、そんなコトまで心配になってしまった。

アリーシャちゃんがこれからもず~~~っと元気でいられますよーに。


私も手術前に検査を受けている時や、手術直後に痛みがあった時は自分はなんて可哀想なんだ~と思ったりもした。
抗がん剤治療を始めてからも、しんどい時には「Why ME?」となんで自分ばっかりこんなに辛い思いをしなきゃいけないだ・・・って悔しくて涙が出てきたこともあった。

この記事を読んで、まだまだ自分は甘いなぁ~と思った。

私も来週にはまた抗がん剤投与がある。
病院に行くのはイヤだなんて駄々こねないで(笑)アリーシャちゃんに負けないように、私も頑張らなきゃ。


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2011.01.24 新年会


投与から2週間たってやっと味覚も戻ってきたし調子も良くなってきた。
先週は2回、ジムにも行けた!

と思ったらまた来週は投与日なんだけど。

でも調子がよい時に出かけておかなきゃ・・・と、ちょっと遅い新年会へ行って来た。
仕事を持つ日本人・日系人の女性のネットワークのグループで、年齢は30代から60代まで様々なバックグラウンドの女性の集まりで、日曜日のランチに日本食レストランを貸しきっての新年会だった。
去年は色々あったんで(苦笑)この会が主催のイベントにも殆ど参加できなかった。
ハゲになってから会社以外で全く私の状況を知らない人ばかりの集まりに参加するのは初めてのコト。
まぁ週末だから帽子でもいいかな~と思ったんだけど、一応日本人が殆どの会なのでウィッグを付けて参加。(苦笑)
こういう所を気にしちゃうのって、何か自分でも不思議。
でも帽子で行くのもなぁ~とつい気になってしまった。

同じテーブルで話しをしていた人の中の1人(K美さん)が、最近子宮頸がんが見つかって手術をしたばかりでまだ完璧に復活していないという話しをしてきてたので、私もその場にいた人にだけプチ・カミングアウトしてみた。
今抗がん剤治療中とか詳しいことまでは話さなかったけど、K美さんと「みんなも検査はきちんと受けてね~」とまるでピンクリボンの回し者のように宣伝してきた。(笑)

でも美味しい日本食を食べて、久しぶりに日本語でおしゃべりして楽しかった。


夜はRの同僚さん夫婦とお食事へ。
食べ過ぎだってばっ!
しかも同僚さん夫婦の希望でめっちゃアメリカンなレストランで会うことになり、ハンバーガー半分でギブアップ。
って、だったら  なんて頼まなきゃいいのに>自分


状況を知っている友人だと相手にも気を使わせちゃうし、つい私の病気の話になっちゃうから、久しぶりに病気の事をちょっと忘れて、病気以外の話しで盛り上がったり出来るのってやっぱりいいな~と思えた。

少しずつ、健康だった時の生活が戻りつつあるのかも。

Comfort Zoneから一歩外に出てみると、何か新しい事が見つかるような気がする。

ハゲちょびんの間は色々と気を使わなきゃいけない事もあるけれど、体調が良い時にはこれからはもっと積極的に外に出てみようかな。




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Profile

ミライ

Author:ミライ
横浜出身
アメリカシアトル在住

■ 2010年8月
42歳で浸潤性乳管がん Stage IIbとの診断を受ける。
タイプ:ER(+) PR(+) HER2(-)

■ 2010年10月
右乳房全摘手術

■ 2010年11月~2011年2月
Chemo Therapy(TC療法)

■ 2011年02月~現在
ホルモン治療中

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