未来を見つめて・・・
42歳で乳がん告知(Stage II-b)。米国シアトル在住のサラリーウーマンが、乳がんと闘う記録。





2011.03.10 ひねくれ者な私


先週末のこと。

体調も良くなったし夫も3週間の出張中なので、ご無沙汰していた友達と連絡を取って週末2日連続でランチに出かけた。

土曜の午後は大学院の時の友人Dちゃん。

いつも自分の事を話したがるDちゃんと会うのはなんだか最初から気が進まなかった。
悪気がないのは分かってるんだけどね。
なんだかなぁ~と思うことを言われて、ちょっと凹んだ。

気にしても仕方ないので聞き流したけど、食事をしながら「ドタキャンすれば良かった・・・」と思ってしまった。(苦笑)

例えば、

話しながら何度も何度も髪の毛を触り、「今の髪型気に入らないのよね~。ほら、前髪が中途半端な長さで目にかかるし、邪魔くさいでしょ?どう思う?」とか。

もちろん、彼女は私が抗がん剤をやって、その日だってウィッグをしてるのを知っている。

「う~ん、私の髪型よりずっと良いと思うよ。だって、ほら、私ハゲだから!」とでも言ってもらいたかったのか?
私の気にしすぎ?

他にも、マスカラをつけた睫毛をパチパチさせながら私の方をじっと見て、

「睫毛残ってるんだね?」とか。

「私の知り合いの人はChemoをやって睫毛も眉毛も全部抜けたって言ってたよ。」と言うので、抗がん剤への反応は人によって様々だし、投与をした回数や使った薬によって副作用の症状も違うからと言ってみたけど、なんだかなぁ~。
反論するのもめんどくさいから、後はその「知り合い」がどんなにmiserableだったかを聞いてるふりしてた。

ホルモン療法のことも少し聞かれたんだけど、面倒だからホトフラとか更年期症状については触れず(どんな返事が返ってくるのか聞きたくなかった)副作用といったらむくみとかあるけど抗がん剤に比べたら大したことないよ・・・と言っておいた。

大学院の頃はなぜか私を慕ってきて、グループプロジェクトとかもいつも助けてあげたのに、なんだか私が病気をして方胸を失い頭はハゲになっちゃったから、彼女は『勝ち組』で私が『負け組』なのよ~と言われてるような気がした。

ってか、命に関わることだから他人との勝ち負けは関係ないんだけど、被害妄想でそんな風に感じてしまった。

マジで、ドタキャンするべきだったね。

気にしすぎかな?
私がひねくれてるのかな?

あー楽しくもないランチに無駄遣いしちまったな。


日曜日は元同僚でBest FriendのTとちょっと早めにディナーに行った。

Best Friendと言っても、彼女は3人の子持ち+ハーフタイムで仕事も続けているし、私も仕事で忙しかったりして電話はメールでは連絡してるけど会えるのは数ヶ月に一回くらい。

お互いの誕生日祝いをいつもしてるんだけど、先月の彼女の誕生日がちょうど私が抗がん剤投与を受けた直後だったので何も出来ず、今になってしまった。

Tは手術の日も入院しないから来なくていいよって言ったのに、Rに連絡をして病院まで来てくれて私が目が覚めた時に部屋にいてくれた。
告知をされてから一週間後くらいに電話で報告したら、「私に出来ることがあったら何でもするから」と言ってくれて、ウィッグを買いに行くときも一緒に来てくれた。
その時も、子供達を旦那さんに任せて忙しい中付き合ってくれてありがと。と言ったら、「一緒に来て欲しいって言ってくれて嬉しかった」と言ってくれた。

彼女が一緒に選んでくれたウィッグを着けて出かけた。

ウィッグをしている私を見て、「もう髪の毛が伸びたのかと思うくらい、全然(ウィッグだと)分からない。似合ってるよ~」と言ってくれた。

「で、ちょっとは伸びてきた?」と聞かれ

「いや、まだ全然。頭のてっぺんが光ってるよ」と2人で爆笑した。(^^)

短い時間だったけど、Tのお陰で前日の嫌な気持ちがすっ飛んでいった。


病気になってから周りの人に可哀想って思われたくなかった。
だからつい強がってしまうのかもしれない。
でも本当に気持ちが許せる相手にはもっと甘えても良いのかなってやっと思えるようになった気がする。

これからは、自分の気持ちがポジティブになれる友人を大切にしていこう。
そして自分の気持ちがになる付き合いは、上手くかわしていかなきゃ・・と学んだ週末だった。


No.49 / つぶやき / Comment*0 // PageTop


2011.03.16 生かされているという事


こちらでも日本のNHKのニュースが見られるので、震災のニュースはリアルに入ってくる。
毎日TVの画像を見ながら胸が痛み、言葉が出ない。
幸い自分の家族は無事で、さらに私は遠く離れた所にいて何もできないのがすごく歯がゆい・・・。

前回の記事につまらない事で愚痴を言っていた自分が恥ずかしくなった。


そして被災地にいる方、そのお世話をしていらっしゃる方々の姿を見て、日本人の思いやりの心などを垣間見た気がする。

我慢強い日本人。
助け合う日本人。
努力を惜しまない日本人。
他人を思いやる気持ちを忘れない日本人。

そんな当たり前の事が、日本を離れているとすごく新鮮に見えてくる。
そして自分が日本人であることを誇りに思います。

我慢っていう言葉に当てはまる英語の単語は存在しない。
しいて言うなら、perseveranceかな。
俳優のタケイジョージさん(Star Trekの俳優さん)が我慢は "to endure with dignity and fortitude"という意味だって言っていたのを聞いたアメリカ人の友人が感動していた。
とても良い言葉を学んだって。


避難所でおにぎりが配られるのを、1人1つずつ「ありがとうございます」と言いながら受け取って大事そうにおにぎりを一口ずつ食べている人達。

津波に襲われた時の状況を目に涙を溜めながら話す被害者の方。

救助されたご年配の方が「娘も波に飲まれて・・・まだ見つからないんです」と言っていた。
その娘さんは、きっと私とそんなに年も変わらないかもしれない。

そんな被災者の様子を見ながら、自分が生かされている意味ってあるのかもしれないと思った。


病気が分かった時、「何で私がこんな目に合わなきゃいけないの?」と嘆いた。
抗がん剤の副作用で苦しかったときも、泣きながらもう止めたい、こんなしんどい思いをしながら生きてたって仕方ないなんて泣き言を言ったこともあった。

被災者の方々、家族を失った人達もそんな風に思っているかもしれない。

それでも、手術そしてキモセラピーと最悪の状況を乗り越えて、まだ生きている。

出来ることならこんな経験はしたくなかったけど、せっかく生きるチャンスをもらったんだから無駄にしないように生きたい。
何が出来るのかは分からないし、いつまで生きられるのかは誰にも分からないけど、とにかく自分の出来ること、やりたい事をやり尽くさなきゃもったいない。
自分に与えられた命を無駄にしないように、そして後悔しないように、これからは目一杯生きなきゃって思う。

避難所での生活を強いられている方達は、まだまだこれからも色んなトラブルが出てくると思う。
今はまだ先のことなんて考える余裕はないかもしれない。
だけど、負けないで欲しいと心から思う。
生きるチャンスをもらったんだから、みんなで協力して、頑張って欲しい。
明けない夜はないから・・・。


亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、少しでも早く皆様に普通に日常が戻ることを願っています。


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No.50 / つぶやき / Comment*4 // PageTop


2011.03.24 ジェルネイル


抗がん剤TCの最後の投与が終わってから約1ヵ月半たった。

生活は普通に戻りつつあるけれど、所々で副作用がいまだに顔を出す。

足のつま先の痺れは少しはマシになったけど、やっぱりまだ感覚がない。
抗ヒスタミン剤を飲まないでいると、2日に一回は蕁麻疹があちこちに出てくる。

まるで病気だったことを忘れて呑気な生活してるんじゃないよ~と忠告でもされてるかのように、「あ、そうだった。私は癌患者だったんだっけ。」と思い出させる副作用。

そしてついに爪がギブアップ。

nail2

頑張った勲章の年輪ができて表面はボコボコになってしまった。

nail1

色素沈着もあって、根元の辺りはちょっと赤黒っぽい。
そして爪が一番目の筋が入ったところまで浮いてきてしまった。(特に人差し指と中指がヤバイ!)
何かに引っ掛けたらそのまま折れてぽろっと爪が取れちゃいそうな状態。

色んなブロ友さんが素敵なジェルネイルで爪を保護しているのを見て、実はちょっと憧れていた。

マニキュア&ペディキュアはやった事あるけど、ジェルネイルは未体験なワタシ。
いつもペディキュアをやってもらう所でジェルネイルをやってるのかどうかも分からないので、どこへ行くのが良いのかググッてみた。

アメリカのネイルサロンはアジア系(特にベトナム人経営が多い)が殆どで数は沢山ある。
でも、そこで働いているアジア人のお姉さん達は英語もあまり話せない人も多い。
もろくなってる爪を扱うんだから治療を受けたことも説明しなきゃいけないし、実はジェルネイルにも何種類かあるあらしく、初めて行くのにコミュニケーションが取れないのも困るかな~とちょっと不安だった。

仕事中に色々探してたら、日本人でジェルネイルをやっている人を見つけて早速電話してみた。
抗がん剤治療で爪が弱くなってしまいはがれそうな事を伝えたら、今までそういうお客様は扱ったことがないからちょっと調べさせてくださいと言われ、色々と調べてくれた。
そして、まずあまり爪の表面を削らなくてもOKなタイプのジェルを塗ってから保護のためにカルジェルで厚みを出すようにやってもらった。

nail3

色んなサンプルを見せてもらい、あまりにデコレーションが多いのは保守的な職場だから困るので、出来るだけ地味なタイプをお願いし、無難なピンク系を選んだ。
でも爪の先のほうにキラキラを付けるのも割れ防止の為の保護になるから・・・とちょっと多めにつけてくれて、出来上がったら何だかと~っても派手になってしまった。(笑)

iPhoneのカメラで撮った写真なので色が良くないけれど、本当はもうちょっとピンクっぽい色です。

この写真でも中指は真ん中辺りまで白くなってるのがくっきり見えてるように、もう辛うじて数ミリだけ持ちこたえてるような状態だけど、とりあえず爪がもげることもなくツルツル&キラキラのネイルに変身!

頑張って爪が取れないように、なんとか持ちこたえなければ!

こんな些細な事でもちょっと気分がUP。 

これで$50+チップでお値段も安くはなかったけど大満足。
でもこの位の贅沢でちょっとでも病気を忘れて幸せな気分になれるなら、安いお買い物だよね~。
これからもずーっと続けようかなぁ~。


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Profile

ミライ

Author:ミライ
横浜出身
アメリカシアトル在住

■ 2010年8月
42歳で浸潤性乳管がん Stage IIbとの診断を受ける。
タイプ:ER(+) PR(+) HER2(-)

■ 2010年10月
右乳房全摘手術

■ 2010年11月~2011年2月
Chemo Therapy(TC療法)

■ 2011年02月~現在
ホルモン治療中

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